塾講師に聞く! 子どものタイプ・環境別 家庭学習の取り組み方

フリーペーパー「ママファミ 5~6月号」に掲載した「ウチの子の勉強の仕方Q&A」。

ママファミ5~6月号で掲載した記事

 

毎回、EISUグループの小白川巧先生が回答してくれる〈自宅での勉強の仕方・暮らし方アドバイス〉は小学生ママ必見 !!

誌面に掲載しきれなかった内容を紹介します。

※(カッコ)は質問者の子どもの学年

 

Q.
塾の先生オススメの習い事はありますか?
運動系や英語、プログラミングなどが人気ですが、経済的なこともあり、習わせるとしても2つが限界です。子どもにやりたいことを聞いても「特にない」と言っています。(小2)

 

A.
最近は習い事が本当に多種多様で選ぶのが大変ですよね。

1つだけ選ぶとすると私は古典的ですがピアノ(エレクトーンなど)をお勧めします。

理由は3点あります。1点目は音階や和音などからは規則性、テンポなどからは比や割合などを学ぶことができ、算数や数学につながります。

2点目は発表会があることです。発表会に向けて暗譜することで暗記力が高まります。

また、人前で演奏するわけですから、人前で脚光を浴びるなど多様な経験ができます。

3点目は単純に指を動かすことです。幼少期は特に「手を動かす=脳への刺激」と言われていますので効果的だと思います。グループレッスンなどお友だちとワイワイ楽しみながらできるのも良いところだと思います。

 

 

Q.
習い事とスポ少を始めました。平日の半分はクタクタで勉強がおざなりになり…。そんな子に、おすすめの勉強法はないでしょうか?(小4)

 

A.
子どものタイプにもよると思いますので、2つほど作戦を提案させていただきます。

1つめ目の作戦は「内容を決める作戦!」です。

月曜日は漢字ドリル1Pを家庭学習にする。火曜日は算数ドリル1Pを家庭学習にする…というようにあらかじめ学習内容を決めます。

できたらその日はもう何をしてもよい!ということにします。そうすると、算数が得意な子は、火曜日の算数は早く終わらせて遊ぶ時間を増やすことができます。

漢字が苦手だとしても、得意になれば早く自由になれるわけですから、苦手な教科も頑張れるはず!…という作戦です。まじめな子には良いと思いますが、早く終わらせたくて字が読めなくなってしまうくらい雑になるような子にはお勧めできません。

2つ目の作戦は「時間を決める作戦!」です。

5~10分タイマーで計測し、その時間だけフルに集中して学習します。

時間が過ぎたら一度勉強は休憩です。20~30分休憩を挟んだら再度時間を計測してその間だけ集中して勉強してもらいます。というのを繰り返すというものです。これを家庭学習が終わるまで繰り返します。

ゲーム性もあるので多くの子どもにマッチする勉強方法だと思います。ですが親の手間が毎日相当かかるという弱点があります(汗)

ママファミ
ママファミ

ママファミスタッフやってみた!

うちの子はゲームが好きなので、「時間を決める作戦!」をやってみました。たしかに手間ですが、だらだらやるより集中力が上がっているようです。
どっちにしろその時間は拘束されるわけだから、観念して嫌いな漢字の練習にも取り組んでいます(笑)

 

 

Q.
国語の長文問題は、どのように勉強させたらいいの?(小5)

 

A.
長文でなくてよいので、文章を正しく読解する能力を身につけることを意識した方がよいと思います。

というのも、「毎日読書しています!」や「本が大好きです!」という子でも、いざ国語の問題を解く得点できない…という子がたくさんいます。

長くても短くても筆者が何を書いているのかを正しく理解できなければ、国語の問題で得点することができません。

では読書が好きな子でも得点できない子がなぜいるのかというと、「正しく読んでない」からだと思います。正しく読めない理由は、語彙力がなかったり、情緒を感じることができなかったり、自分の好きなように解釈していたりと多種多様です。
では文章を正しく読むためにどのようなトレーニングをしたらよいかというと、一番のお勧めは小学生新聞のコラム程度の文章を親子で読み、子どもに説明させ、ずれているところを修正したり、知らない単語を調べさせて語彙力を高めたり…と手間をかけて少しずつ指導することです。

ノートにコラムを貼って、その下に要約文を書かせて、調べた単語も書かかせて、保護者様が赤字で添削して…これを継続するとかなり力がつきます。

ですが、なかなかレベルが高いため実践するのは難しいかもしれません。

手始めに、まずは今読んでいる本、もしくは過去に読んだ本を活用してみましょう。親子でページを決めて同じところを読み、子どもに要約というか、説明をさせてみてください。簡単そうに思うかもしれませんが、説明できない子がたくさんいます。説明がそれなりにできるようになってきたら次のステップを検討しましょう。

ママファミ
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ママファミスタッフやってみた!

親子で大好きな本について、説明させてみましたが、あらすじは言えても「この場面での主人公の行動理由は?」と質問するとうまく説明できませんでした。大好きな本なので、理解を深めるためにもせめてこの1冊分は親子でトレーニングしてみます!

 

Q.
みんなの前で質問したり発表したりするのが恥ずかしいようです。この先、受験の面接などにも関わってくるでしょうし、避けられないことだと思うと不安です。発表のコツなどあればぜひ教えてほしいです。(小5)

 

A.
発表するためには考えをまとめなければいけません。

また相手に理解してもらうためには相手に伝わるように話す必要があります。

中学入試対策で人によっては勉強よりも大変なのがこの力をつけることになります。
この力は短期的に習得できるものではないと考えていますので、EISU CLASSIC秋田駅東校では小5生から月に1回『思考探究ゼミ』という講座を通して楽しみながら能力を鍛えています。

その講座の中で実施するものを1つ紹介いたします。

『書く力』という授業で『江戸時代の人に携帯電話を紹介してみよう!』というものがあります。江戸時代に携帯電話というものは存在しません。電池や電波、ガラスなど無い物だらけです。さて、あなたならどうやって説明しますか…?

このようにして、相手の立場になって考え、説明する文章を考えます。最後に発表会をして、「それだとわからない!」とか、「こう言った方が伝わる!」というような意見交換して終えます。

このように1度、文章に起こし、発表し、アドバイスをもとに修正する…という作業をすることで、少しずつ上手になっていきます。

ご家庭で、お題を決めて親子で説明しあうのもよいと思います。また昨今の小学生は「お母さん水!」のように単語で話す子が多いです。「水をどうしてほしいの?」というように、子どもが文章で会話する習慣を普段から気をつけるのも大事だと思います。

ママファミ
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ママファミスタッフやってみた!

そういえば遠くにいる祖父と電話で、学校での様子を報告させると、通じないことが多く。「前提が分かっていない人への説明」ができないからか〜。と
いま気づきました(笑)
普段の会話を見直して、少しずつ発表力を鍛えていきたいと思います。

 

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★★★★★★★

 

 

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