薬剤師さんに聞いてみよう!
おくすり の気になることあれこれ
秋冬になると風邪をひいたり、お腹が痛くなったり・・・ 薬のお世話になる機会も増えますね。 お子さん、お薬をちゃんと飲めていますか? 授乳中のママ、ちゃんと考えて服薬していますか? 薬剤師さんに、あれこれ聞いてみましょう。
授乳中のママと服薬について
授乳中でも、赤ちゃんに影響の少ない市販のかぜ薬はありますか?
便秘薬は大まかに、
①腸の粘膜を刺激して腸の動きを活発にするもの
②便に水を含ませ便を軟らかくするものに分類されます。
①に分類される便秘薬のうち、ビサコジルなどは母乳中へほぼ移行しないので乳児への影響はないとされています。しかし、センナ、ダイオウなどは母乳中に移行して乳児に下痢を起こすことがあるとされています。ご注意ください。
②に分類される酸化マグネシウムなどは、通常は体内にほぼ吸収されないので乳児への影響はほとんどないと考えられます。
問題ないとされる薬でも、赤ちゃんに軟便や下痢など普段と違った様子がないかよく観察しながら服用(使用)してください。適度な運動と水分摂取、繊維の多い野菜を摂るなど、食生活の工夫も併せて行うと効果的です。
「薬を飲むかどうか迷った」ときは自己判断せずに、医師や薬剤師に相談しましょう。我慢をして薬を飲まないでいるより、薬を飲んでママの体調を安定させることの方が赤ちゃんの健康に役立つこともありますよ。
お薬の保存方法について
薬は冷蔵庫で保存した方が良いですか?
市販の風邪薬や鎮痛剤の場合は、外箱の記載を確認し、その薬にあった温度で保管しましょう。ほとんどの内服薬や外用薬は室温(1〜30℃)で保存できますが、多くの坐薬は冷所(1〜15℃)での保管が必要です。冷蔵庫内の場合、凍結しないよう奧の方は避け、ポケットなどに食品と分けて保管するのが良いでしょう。処方薬の場合は、薬局で保存方法を確認してください。
保存状態が悪いと薬もいたみますか?
直射日光に長時間当たっていたり湿気を含むと、薬もいたみやすくなります。成分分解や化学反応を起こして変色したり、効きめが悪くなったり、場合によっては身体に害を与える原因になることもあります。食品と同じように保管状態に気を配りましょう。
具体的には、左記の点についてご注意ください。
●容器のふたや栓を固くしめる
●直射日光の当たらない場所に保管
●暖房器具の近くに置かない
●夏は薬を車の中に長時間置かない
●薬の容器を詰め替えない
●薬以外の物と区別して保管する
●子どもの手の届く所には置かない
薬はどのくらいもちますか?
市販薬の使用期限は未開封の状態を意味します。個包装されていない瓶入りの粉薬や錠剤の場合、開封後は外気にふれていたみやすくなるので注意が必要です。
薬局で調剤してもらった薬では、軟膏やシップなどには期限が書いてありますが、飲み薬は記載がないものがほとんどです。特にお子さんの薬に多い、シロップや粉薬の場合、混合の組み合わせによって安定性が異なるため、薬剤師にご確認ください。
子どもが薬をイヤがる・・・ どうしたら良いの?
1歳の息子が食後の薬を飲んでくれません。どうしたら良いですか?
食後は満腹で飲めなかったり、ミルクと一緒に吐き出してしまうこともありますね。「1日3回毎食後」の薬でも、食前で問題のない場合もありますので、主治医や薬局に確認の上、空腹時に試してみてください。「○時間ごと」の指示の場合、寝ている子どもを起こしてまで服用させる必要はないので、1日3回の薬なら5~6時間の感覚を目安に起きている時に飲ませてください。
アイスクリームに混ぜて飲ませても良いですか?
はい、好きな飲食物に混ぜて飲ませるのは良い方法ですね。ただ、酸性のジュースやスポーツドリンクなどは味が変化してしまったり、薬効に影響の出るものもありますので、必ず薬剤師に相談してください。
苦手な粉薬を飲ませる方法を教えてください。
粉薬に少量の水を加え団子状にしてほっぺの内側など口内へ塗ったり、少量の水で溶いてスプーンやスポイトで流し込んではいかがでしょう。それでも飲めないときは、シロップ剤に変えてもらったり、服薬補助ゼリーを使用してみてください。上手に飲めたら「ちゃんと飲めたね」とほめてあげることもお忘れなく♪
ジェネリック医薬品って大丈夫?
ジェネリック医薬品とは何ですか?
ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と同じ有効成分で、効能・効果・用法・用量が原則同一であるお薬です。厚生労働大臣の承認を受け、国の基準、法律に基づいて製造・販売をしています。 先発医薬品に比べ開発費が少ないために、先発医薬品より低価格なお薬です。
ジェネリック医薬品に替えるメリットは何?
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分、同じ効き目でありながら低価格なので、患者さんの薬剤費の負担が軽くなります。年々増大している医療費の抑制にもつながります。また、最新の製造技術により、飲みやすさ(大きさ、味、香り)や扱いやすさなど、さまざまな工夫を加えたジェネリック医薬品もあります。
どうしたら処方してもらえますか?
医師又は薬剤師にジェネリック医薬品に変更したいとお伝えください。 「ジェネリック医薬品お願いカード」や「ジェネリック医薬品希望シール(おくすり手帳や保険証に貼付けられます)」もありますので、薬局で聞いてみてくださいね。