気になる『むし歯、歯磨き』について…

気になる『むし歯、歯磨き』について聞いてみよう!

お答えくださるのは
すずの木歯科クリニック 鈴木 克典院長

小学生の子どもが歯磨きを面倒くさがります。仕上げ磨きは何歳まで必要ですか?

仕上げ磨きは10歳くらい(できれば12歳)まで必要です。理由は、

①自分磨きでは落とせない歯垢がある
②生え変わりがある
③生えたての永久歯は虫歯になりやすい、からです。

手先を器用に動かせて歯ブラシを上手に使えるようになるまでは、できれば仕上げ磨きをしてあげましょう。しかし年齢と共に心身も成長し「恥ずかしい」「面倒」と、仕上げ磨きを嫌がるようにもなってきますので、できるだけ磨きやすく汚れをしっかり落とせるように子ども用の音波ブラシを使用するのも良い方法です。また、定期的に歯科医院にてお手入れしていくのも良いと思います。歯磨きの指導のほかに、「なぜ歯磨きが必要か」などを教えてもらうことにより、自分の口腔内への関心や意識が芽生えます。小さい頃から予防のために歯科医院へ通わせてあげることが、子ども達の健康を守ることへ繋がります。

指しゃぶりをしていると何か影響が出ますか?

指しゃぶりをしていると歯並びに影響が出ることがあります。前歯が噛み合わない開咬となったり、上顎前突いわゆる出っ歯の状態になる可能性があります。歯並びへの影響だけでなく、顎の骨の発達が悪くなったり、話し方に影響が出たり、口呼吸になるなど歯や口の機能に影響することもあります。気になる方は一度歯科医院にて相談してみてください。

虫歯のなりやすさは遺伝しますか?

結論から言うとむし歯は遺伝しません。むし歯の原因は、歯質、細菌、食事、時間の4つの要素に別れています。細菌は生後に感染し、食事や時間も生活習慣に由来します。ただ、歯質に関してのみ親からの遺伝が影響する要素ですが、エナメル質の石灰化の度合いなど出生後の環境で大きく変化します。むし歯を遺伝と関連付けることは難しいかと思います。むし歯は細菌に感染することから始まりますので、原因となる細菌が存在しなければ、そもそも病気を発症しません。むし歯菌は主に唾液によって感染し、初期感染は母子間で起こることが多いです。生後間もない赤ちゃんには歯がないので、もともとむし歯菌が生息していません。乳歯が生え始めると、むし歯菌が住み着く環境が整うことになります。この時、母親がむし歯菌に感染していたら子どもへ感染が広がる可能性が高いです。母子間ではタオルを共有したり、口移しで食べ物を与えたりする唾液を介したコミュニケーションをできるだけ控えましょう。また、母親や同居する家族の方全員が歯科医院に通い、むし歯菌の数をできるだけ減らし、子どもにむし歯菌が感染しにくいように管理していくのが良い方法です。

すずの木歯科クリニック

秋田市八橋大畑2-2-8
TEL:018-865-8211

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